2013年7月31日水曜日

7月31日(水) オランダ・Zundert クリテリウムレース

距        離: 80km
出走者数: 74名
天        候: 曇り時々晴れ   
気        温: 25℃

<結果>
 窪木選手: スタート後約20分の時点で形成された15名の先頭グループに加わり、
       10着でゴール、賞金を獲得。
吉田選手: スタート後約22分で集団から離脱、追走しましたが2周程度で降ろされました。


Zundert は、オランダの有名な画家 Vincent Van Gogh (フィンセント ファン ゴッホ)の生まれ育った街。彼の生家は現在は「ファン ゴッホ記念館」として保存されています。 その記念館の前が今日のレースコースになっています。コースは4コーナーでほぼ長方形、路面はアスファルト舗装とレンガ舗装が半々、比較的簡単なコースゆえ、高速レースになります。
レースは、スタート後約20分でペースが上がり、窪木選手を含む15名が先頭グループを形成。 その際に集団から吉田選手ともう一人が同時に離脱。この2名は追走を続けましたが、今日のレースは観客がコースを自由に横断する箇所が多く、危険回避のため、離脱して集団に復帰する見込みのない選手は即座に降ろされました。
先頭グループはその後、後続の集団に約1分の差を付けて逃げ続けましたが、約1時間が経過した時点で後続集団から14名が飛び出して先頭との差を徐々に縮め、残り8周で25秒差、6周で20秒差まで迫りましたが、残り3周に入って先頭グループで駆け引きが始まり、6名がアタックを決め、残り2周で Rabobank U23 Team の選手が単独で逃げましたが最終回直前に捕まり、
最後は6名-3名-窪木選手-1名-4名という順番でフィニッシュとなりました。
一昨日(7月29日)のレースでは、展開の拙さで敗北を味わった窪木選手ですが、今日は落ち着いてレースの展開を見て走るように努め、巧く先頭グループに乗る事が出来ました。前回の失敗が教訓として活かされた良いレースだったと思います。
最後に逃げを決めた6名の内、5名はU23カテゴリーの選手達で、2位はポーランドU23ナショナル選手権で2位に入っている選手。4名のオランダ選手もオランダ国内の「コンチネンタル・ナショナルチーム」に所属する選手達でした。彼等は、一般のクラブチームで走っている選手達と比較すると実力が明らかに上回っていると認識出来る走りでした。





7月29日(月) オランダ・Roosendaal クリテリウムレース

距         離: 80km (29周)
出走者数: 68名    
天        候: 晴れ時々曇り  
気        温: 23℃
 
<結果>
窪木選手: 28位以下を決める28名の最終グループで5番目にゴールし、着順は32位。
                   (完走は55名)
 
吉田選手: 4周目に集団から離脱。同じく千切れた選手と2名で走り続けましたが、
                    残り10周で降ろされました。DNF。
 
 
Roosendaal のクリテリウムは、荒れたレンガ舗装の部分が多く、しかも風が吹き抜ける運河沿いの直線が長く、運河に架けられている跳ね橋を180度旋回するコーナーなどが含まれていて、オランダのクリテリウムの中でも難易度の高いコースレイアウトになっています。
今日は気温23度前後で涼しく、走りやすい天候だったのですが、多少風があったため、運河沿いの直線での位置取りが重要な要素になると予想されました。

吉田選手は、前を走る選手の後方(風を受けにくい位置)にピッタリと付いて走ることが出来ず、そのため空気抵抗を必要以上に受けている様子。そのため、1周目から集団後方に下がってしまい、スピードが上がった3-4周目に集団から離脱。同様に離脱した選手と共に走行を続け、周回遅れになってからも走り続けましたが、残り10周の時点で降ろされました。
吉田選手は、コーナーでの立ち上がりの鈍さだけでなく、日本のレースではあまり重要な要素にならない集団内を走る技術が不足しているため、当地のレースレベルには、付いて行くのさえ困難な状況です。レースの前半は、スピードがあまり上がらず、そのため窪木選手は常に先頭周辺に位置し、周回ポイントを取りに行く積極的な走りをしていました。また、他の選手達のアタックにも殆ど全て反応する動きをしていたのですが・・・
残り9周で有力選手達が仕掛けたアタックにより構成された13名のトップグループに乗ることが出来ず、さらにそれを追走する第2グループ(7名)、第3グループ(5名)にも加われず、最終グループに取り残されてしまいました。


窪木選手は、レース展開(駆け引き)の拙さを自ら自覚していて、PIロードレーススクールではこれを学ぶ事を最大の目標と考えておりますが、今日はこの欠点が鮮明に浮き彫りになりました。レースが肝心な局面を迎えた時に集団の後方に下がってしまい、最初からマークする様に注意していた有力選手達の動きには反応出来なかったのです。レースを走り終えて「今日のレースのペースは遅かったし、調子が良かったので優勝出来るレースだった・・・」などと語っていましたが、これこそ大きな勘違い、錯覚で、レースが全く読めていない証拠でしょう。
ペースが遅かったのは、窪木選手が自由に動けた前半だけ。(だから調子が良いと感じた?)
そして、遅かったのは窪木選手が取り残された最終集団であり、それは言うならば「弱者の吹き溜まり」であって、先頭グループのペースは速く、特にラスト2周は激しい駆け引きの攻防戦となっていました。 
実際、最終集団は先頭グループに2分半近くも差を付けられていますし、その次のグループ8名とも1分半の開きがありました。 
「優勝」を意識(口にする)出来る選手が、この様な最終集団に居るはずなど無いのです。

 
自転車ロードレースは、独走(T.T)のタイム、あるいは心拍計やペダルを踏み込む際のパワー(トルク)を計測する機器に現れる「数字」がいかに優秀であっても、レースで強い選手とは限りません。数字には表れない選手のセンスが大きな要素となっているのです。
高い数値を出せる選手は、単純に「基礎体力がある」というだけであり、それは「強い選手」の基準にはなりません。ロードレースで「強い選手」とは、「安定して上位に入れる選手」であり、基礎体力で勝っていても駆け引きが下手な選手は「弱い選手」なのです。


2013年7月30日火曜日

7月27日(土) ベルギー・Bambrugge ケルメスレース

距        離: 112.5km (15周)
出走者数: 93名
天        候: 晴れ時々曇り  
気        温: 29℃
 
<結果>
窪木選手: レース前半から積極的にアタックを仕掛け、偶数周に掛けられた懸賞金を
                    3回獲得。最終回は、飛び出した2名を追走する30名のゴールスプリントで
                    9番目にゴールし、11位で賞金獲得。
 
吉田選手: スタート後、しばらくは集団の後方ながら流れに乗れていたのですが、4周目に
                    ペースが急激に上がった際に離脱。追走を続けましたが、5-6周に入る時点
                    で降ろされました。 DNF。
 
 
今日は午前中にベルギー全土で激しい雷雨があり、大水、落雷などの被害が各地で発生しましたが、午後からは天候が回復し、まずまずのレース日和となりました。Bambrugge のコースには、なだらかな登坂が含まれ、ゴールに向かう直線も若干登りになっていました。
 
窪木選手はスタート直後から積極的にアタックを仕掛け、2周目に偶数周に掛けられたプレミー(懸賞金)をまず獲得。その後も果敢に動き、レース中盤に1回、そして最後の14周目のプレミーも獲得しました。今日のコースは、僅かながら登坂を含み、窪木選手が得意とするパターンのコースレイアウトであったため、これまで出場したレースの中では最も思い通りの動きが出来た様子です。
レースはラスト2周で32名に絞られたトップグループの戦いになり、最終回の残り約半周でアタックした2名がそのまま逃げ切り、後続30名のスプリントで窪木選手は9着でゴールし、11位に入りました。
 
吉田選手は、レースが高速になると現在の力量では集団に付いて行くのが困難な状況です。
これを克服するには、かなりの負荷を掛けたインターバルトレーニングなど、日常のトレーニング内容に工夫が必要で、これまで行ってきた
日本国内でのトレーニングのあり方から考え直さなければならないでしょう

2013年7月29日月曜日

7月25日(木) ベルギー・Laarne ケルメスレース

距   離: 115.5km(19周)
出走者数: 101名  
天        候: 晴れ  
気        温: 29℃

<結果>
窪木選手: 先頭グループ13名ー1名に続く集団でゴール。 着順は24位で賞金を獲得。 
       (30位まで賞金)
吉田選手: スタート直後から積極的に前に出てアタックに加わりましたが、その際に完全に
        脚を使い果たしてしまい、2周目に集団から離脱、3周目に入る時点で降ろされ
                    てしまいました。DNF。
  
今週の火曜日から湿度が多少上がり、当地では珍しく夜間の気温も20度以上、夏でも涼しい日が多い地域としては「熱帯夜」とも言うべき寝苦しい夜が2日間程ありました。
今日は午前中に雨が降り、午後からは快晴になりましたが、これまでの出場したレースの中では湿度が最も高かった様に感じました。(と申しましても日本の蒸し暑さとは比較にならない程度です)
そのため、最後までレースを走り切った窪木選手は、2回のボトル補給を必要としました。
  
今日はレース前に「PIロードスクールでは参加出来るレース数が多く、しかもそのレースは日本での活動の評価基準にはならない。だから思い切った冒険が出来る。その中で自分自身の技量を見極め、試行錯誤を繰り返しながらレースの駆け引きを学び、その結果としてレースの流れに乗る感覚が養われる。」と言った内容のアドバイスを選手2名に与えました。

吉田選手は、このアドバイスに基づいた行動を早速実行しました。スタート直後から集団の最前列に出て、アタックを始めたのです。これまで吉田選手は最初から後方に下がってしまいがちだったので、最初から先頭グループを自ら構成するといった冒険的な走りを試みました。結果は、現在の持久力では短時間に力尽きてしまい、後続に追いつかれた際に既に出し切った状態で集団に付いて行けず終わってしまいましたが、自分自身の技量を知るためにも、こういう勇気ある冒険は必要でしょう。今日のレースの冒険によって、現時点における限界線を確認出来たはずで、短時間に終わってしまったとは言え、勉強になったと思います。


窪木選手は、これまでのPIロードスクール受講生の中では最も独走能力(トラックの1kmTT, 4kmパーシュートなど)の高い選手なのですが、思いのほか苦戦を強いられています。自転車ロードレースは、必ずしもはっきりと現れる数値が成績に繋がるとは限りません。
ここがロードレースの面白い要因の一つとも言えるでしょう。おそらく窪木選手よりも数値的にはかなり劣る選手達が「駆け引き・レース展開の巧さ」で彼よりも上位でゴールしていると見受けられます。
今日は特に「駆け引き」を考慮してレースに臨み、最後に集団から単独で飛び出すアタックを試みました。このアタックは、吉田選手と同様に自身の能力・技量を知るための冒険であり、結果は集団に捕まってしまいましたが、学ぶものは確実にあったレースでした。

2013年7月26日金曜日

7月22日(月) ベルギー・Sinaai-Waas ケルメスレース

距   離: 110km (5.5km X 20周)
出走者数: 66名   
天   候: 晴れ   
気   温: 30度
 
<結果>
窪木選手: 先頭グループ5名、第2グループ11名を追走する4名グループでゴール、
        着順は20位。但し、先頭グループから距離が離れていたため、残り2周の
                    時点で窪木選手のグループは、打ち切りになりました。
 
吉田選手: 第1周目に集団から離脱、独走で追走しましたが、2周目が終了した時点で
                    降ろされました。DNF。
 

先週金曜日と同じSinaai-Waas で、コースも距離も全く同じレースです。
今日は気温が30度まで上がり、当地ではかなりの猛暑となりました。 この暑さと平日の昼間に開催されるレースだったため、出走者数は先週金曜日の約半数の66名でした。
 
吉田選手は金曜日のレースでは1周目に発生した数名の落車に乗り上げる形で転倒し、早々にリタイアしているので、今日は落車に巻き込まれないように最初から集団の前の位置に出る走りを心がけましたが、石畳舗装の箇所で一列で自転車道を走る場面において、スピード不足のため次々と抜かれて、あっという間に集団の最後方まで下がってしまいました。そして、コーナーでの立ち上がりのダッシュにも付いて行けず、1周目で集団から離脱。単独で追走しましたが、2周目が終了した時点で降ろされました。
 
窪木選手は、前回のレースでは「駆け引き」などを殆ど考えずに多少無謀とも言える走りをしてしまったため、「今日は駆け引きを意識した上で全力を出し切る走りをする様に」と指示。
 レースは2周目に飛び出した4名が5周目には集団に約1分の差を付けて逃げ続ける形になりました。大きな動きがあったのはちょうど半分を終了し、11周目に入った時。金曜日のレースで優勝している Guy Smet 選手が後続集団から単独で飛び出し、2周以上をを独走で走りトップ4名に合流。15周目には後続集団も動き始め、11名が第2グループを形成。窪木選手は、第3グループからこの11名を捉えようと単独でアタックし、途中から2名の選手で追走するも及ばず、逆に後方から来た選手に捕まり、4名のグループで残り2周を迎えましたが、このグループは先頭との距離が開いたため、この時点で打ち切られ、結果は20位でした。
 
窪木選手は金曜日の失敗を教訓として、補給食を持ち、途中でボトル(水)の補給も受けるなど、考えながら走りましたが、レースにおける駆け引き、例えば前のグループを追走する場合に単独で行くべきか、一旦戻って体制を建て直して複数でトライするかなど、瞬時の判断がまだまだ十分には出来ていない様に見受けられました。
レースでは様々な状況に応じた適切な判断が必要であり、しかもそれが瞬時に閃かなくてはなりません。 この「瞬時の判断」を養うためにはレースを数多く走るしか方法は無く、ゆえに
レースの本場欧州の選手達はレースをトレー
ニングとして、毎週3~4レースを消化しているのです。







2013年7月24日水曜日

7月19日(金) ベルギー・Sinaai-Waas ケルメスレース

距        離: 110km(5.5km X 20周 )
出走者数: 113名   
天   候: 晴れ  
気   温: 28℃ /終了時 25℃

<結果>
窪木選手: 11名の先頭グループを追走する16名の第2グループに加わっていたものの、
       残り2周で力尽きてリタイア、DNF。
吉田選手: 1周目、集団の良い位置に付けていましたが石畳舗装区間で発生した7~8名の
                   落車に乗り上げて転倒。その後、2名の選手と集団からやや離れた距離で追走を
                   続けましたが追いつけず、3周目に降ろされました。DNF。

Sinaai-Waas のコースには2か所、石畳舗装が含まれ、そこには1列で走れる程度の幅で自転車専用路があるので、その区間では選手が皆、石畳を避けて舗装が良好な自転車専用路を走るため、1列状態になり、後方の選手は風の影響を強く受ける厳しいコースです。
今日の天候は晴れですが、風がこれまでのレースよりもやや強めだったため、多くの選手が千切れて、レース中盤で出走者の半分以上が降ろされる過酷なレースになりました。 (レースの平均速度は42.26km/hで、平地レースとしては決して速いペースではありませんでした)
 
吉田選手の落車は、不運の一言。前回のパンクに続き、今日もアクシデントに見舞われてしまいました。
窪木選手は、レース序盤から集団の先頭を引いたり、逃げのグループを構成しようと果敢に動きました。
レースは、8周目に優勝候補と目されていた選手を含む13名が集団から飛び出し、それを追撃すべく、窪木選手を含む18名が第2グループを構成。しかし、先頭グループのペースは速く、11周目までに第2グループに30秒差、14周目には1分10秒と差を広げました。
その後、ラスト4~3周で先頭グループから2名がパンクにより離脱、第2グループも11名に絞られ、後続のメイン集団も小グループの展開になりました。 
窪木選手は、前半にエネルギーを使い過ぎ、後半は力尽きてしまい(ハンガーノックに近い状態)、第2グループから離脱し、残り2周の通過で降ろされてしまいました。
自転車レースは、常に積極的に動き、出来る限り集団の前方で走らなければなりませんが、一番大切なのは「ここ一番」という肝心な時に速く走れるかどうかなのです。ただ単純に、がむしゃらに飛び出してばかりで潰れていたのではレースになりません。駆け引きと戦略(タクティックスとストラテジー)があってこそレースである、窪木選手はそれを学ぶ必要があります。それにはレースを数多く走るしか無い訳で、週平均3~4レースを消化する当地のアマチュア選手達と同等の生活が出来なければ、本場の本当のレースの世界では通用しないという現実を肝に銘じるべきでしょう。

2013年7月19日金曜日

7月15日(月) オランダ・Heerle オムロープレース

距        離: 80km (4.4km X 18周)
出走者数: 70名       
天        候: 晴れ  
気        温: 出走時 26℃/終了時 20℃

<結果>
窪木選手: 残り5周に形成された16名のトップグループに加わっていましたが、
        前輪がパンクし、残り2周でリタイア。
吉田選手: 後方ながらも集団に喰らい付いていましたが、スタート45分後に後輪が
                    パンクし、リタイア。


今日のレースも土曜日のGissenburgと同様、コースの周長が4.4kmと長いため、オムロープ(周回コースのロードレース)です。
スタート/フィニッシュは、街の中心部(教会の前)にあり、その脇ではケルメス(移動遊園地が来る夏祭り)が開催され、平日ながらスタート時間が遅かったため、多くの観客で賑わっていました。
コースが比較的簡単で、風も穏やかな好天気だったため、スタート直後からかなりの高速レースなりました。
窪木選手は今日も好調で前半から懸賞金を狙いに行く積極的な走りを見せました。
吉田選手は、2周目以降、集団の後方に下がってしまいましたが、何とかハイスピードの集団に付いていました。
しかし、45分が経過した時に後輪がパンク。 残念ながらリタイアとなってしまいました。
レースは、残り5周を迎えた時に窪木選手を含む16名が先頭グループを形成、残り3周の時点で集団との差は13秒。
ところが残り2周で窪木選手は前輪がパンクし、無念のリタイア。 3レース連続でアクシデントに見舞われました。
トップグループは、そのまま逃げ切るかと思われましたが、最終回の後半に集団に捕まり、最後は大集団のゴールスプリントで幕を閉じました。

2013年7月18日木曜日

7月13日(金) オランダ・Gissenburg オムロープレース(周回コースのロードレース)

距        離: 90km
出走者数: 69名  
天        候: 晴れ  
気        温: 22~23度
<結果>
窪木選手: トップ11名、第2グループ15名がゴール後、約3分遅れの4名のグループで1着となり、27位で賞金獲得。(30位まで賞金)
吉田選手: スタート45分後に集団から離脱、単独で走行を続けましたが、追走は2周程度で降ろされました。DNF
2日連続のレース出場です。昨日より多少気温が上がりましたが、湿度は低めのため、心地良いレース日和でした。
Gissenburgは、プログラムではクリテリウムとされていますが、1周長が約3.2kmあるため、クリテリウムの規則は適用されず、オムロープ(周回コースのロードレース)と言うべきレースです。
コースは、牧草地帯(干拓地)をほぼ長方形に周回するもので、風が強い日には集団内での位置取りのテクニックが大きく影響しますが、今日は風が穏やかだったため、レースは中盤まで大集団での高速展開となりました。
大きな動きがあったのはスタート後約40分が経過した頃。 窪木選手を含む12名が集団から飛び出してトップグループを形成。
その次の周回で後続グループの中からトップグループを追走しようとする選手達のアタックが始まり、一気にスピードが上がった際に集団の後方に位置していた吉田選手が離脱。 単独で追走を続けましたがトップとの距離が大きく開いたため、降ろされました。
窪木選手は今日も調子が良く、トップグループでゆとりを持って走っていたのですが、周回ラッ
プ(懸賞)を取りに行った直後にコーナーに無理
なコース取りで入ったため、自爆落車。しかし、
ダメージは少なく、後続集団との差がこの時点で40秒近く開いていたため、後続集団に戻ることが出来ました。
その後、トップグループとの差はさらに広がりましたが、1時間20分経過した時に後続グループから15名が飛び出して第2グループを形成、トップグループ12名、後続グループ15名、メイン集団という展開に。
落車の際に打撲した腰が痛くて思う様に動けず、集団に取り残された窪木選手ですが、残り4周で果敢にアタックし4名のグループでメイン
集団に差を付けて、4名のスプリントで1着で
ゴールしたため、27位に入り、賞金を獲得し
ました。
吉田選手は、先週のオランダのレースでは、最初の2周で離脱してしまって全く集団に付いて行けなかったのですが、今日のレースでは45分間、高速な展開に付いて行くことが出来ました。 少しずつですがレースのスピード、流れに馴染んできた様子が伺えます。
前日に続きアクシデントに見舞われた窪木選手。 当地に来て最初のミーティングの際に「コーナーでは他の選手達と同じラインを走り、決してラインを外れたり、強引にインから入り込むような走りはしない様に」と注意を与えておりました。
今日のレースでは、この注意の重要性を身を持って痛感させられました。

2013年7月16日火曜日

7月12日(金) ベルギー・St. Katalijne-Waver ケルメスレース

距   離: 114km(12周)
出走者数: 147名  
天   候: 曇り時々晴れ  
気   温: 21℃(終了時:18℃)
<結果>
窪木選手: 4周目に前輪破損により走行不可能となり、リタイア、DNF。
吉田選手: レース中盤まで集団中程からやや後方に位置し、流れに乗っていましたが、後半にスピードが上がった時点で集団から離脱。 残り3周の時点で降ろされました。 DNF。
今日も涼しくて、自転車に乗るには快適な天候だったため、147名が参加する大きなレースでした。
St.Katalijne-Waver のコースは、比較的簡単なコースのため、レース前半は大集団の展開となりました。
窪木選手は、最初の周から集団の前方を走り、1周目は集団の2番手で通過。 
しかし、4周目に集団の流れが突然大きく蛇行する様に変化した際に隣を走っていた選手のペダルが前輪に接触。前輪リムが大きく振れて走行不能な状態となり、その場でリタイア。
前回のレースから中2日間、巧く調整が出来て調子が良さそうだっただけに残念なアクシデントでしたが、レースを数多く走ればその分、アクシデントに遭遇する回数も多くなる訳ですので、不運は直ぐに忘れ、次のレースに向けて意識を転換しましょう。
吉田選手は、今日は前半から積極的に前に出る様に心がけ、2周目には集団のほぼ最前方に出る果敢な走りを見せました。
そして、レースのペースが上がってからも集団のやや後方ながら流れに乗って周回を重ねることが出来ました。
後半に入って、ペースが極端に上がった際に複数の選手と共に集団から離脱して残り3周の時点で降ろされてしまいましたが、今日のレースの平均速度は 45.737km/h とかなり高速だったので、よく健闘したと思います。
ベルギーでのレース出場は、今日で3回目になりますが、過去2回のレースで得た経験が活かされ、明らかに進歩の見られた走りだったと思います。

2013年7月13日土曜日

7月9日(火) ベルギー・Knesselare ケルメスレース

距   離: 105km (12周)
出走者数: 97名  
天        候: 晴れ  
気        温: スタート時 25度/終了時 18度

<結果>
窪木選手: 9名の先頭グループの直ぐ後方のメイン集団でゴール、15位。
吉田選手: 2周目に2名の選手と共に集団から離脱、3名で追走しましたが戻ることが
                    出来ず、4周目に入る時点で降ろされました。 DNF  


先週末から引き続き天気が良かったため、平日でありながら97名が出走しました。
Kesselare のケルメスレースは、その名の通り、ケルメス(移動遊園地が来る街のお祭り)が開催されている街の中心部がゴールとなっていて、その周辺は観客も多く、ベルギーの伝統的自転車レース文化を感じさせる大会でした。(残念ながら近年ケルメスレースの開催数は減少の傾向にあります)
窪木選手は、スタートを待っている間にクランクを逆転させた際にチェーンが脱落、そのためにスタートで多少出遅れてしまいましたが、2周目には集団の前方まで上がることが出来ました。
吉田選手は、1周目は後方ながらも集団の中を走っていましたが、2周目に離脱。 同じく脱落した2名の選手と共に先頭交代をしながら集団を追走しましたが、結局戻れずに4周目に入る時点で降ろされました。
レースは、2周目に構成された9名の先頭グループが後続集団に1分程度の差を付けて逃げ続ける展開に。
後続集団の中でひときわ積極的に動いて追走グループを作ろうと終始努力したのが窪木選手でした。
しかし、集団の中に積極的な走りをする選手が少なく、そのため5週目(残り7周)には単独で先頭グループを追いかけるなど果敢な走りを見せましたが、力及ばず集団に戻るパターンの繰り返しになってしまいました。
後半に入っても積極的に動き、それに反応する選手が出始め、ラスト3周で40秒以上あったトップグループとの差をラスト1周で28秒まで縮め、最後は先頭9名の直ぐ後ろでゴール勝負となり、集団内6着、15位に入りました。
窪木選手には、「ローカルレースにおいて、せこい展開で着順にこだわる走りをするよりも、積極的に動いて、全てを出し切った走りをする方が将来のためになる(強くなる)」と話していたのですが、その意味を理解し、実践したと思います。

吉田選手は、今季の春先に落車して肩を骨折
したため、5月頃まで十分なトレーニングが出来ていなかったそうですが、コンディションは決して悪くは無く、ただレースのレベルがこれまで走っている日本のレースよりも高いので、スピードに付いて行けない、といった自己分析をしています。 確かに日本の学生レースとの差は顕著ですが、最大の要因は、スピード、レベルの差以上に大集団での走りに馴染んでいないため、集団の中に入れずに早々に終わってしまっていると考えられます。
とにかくも(実戦レースの)場数を踏んで、集団走行の感覚を身に付けて行くのが第一段階でしょう。

2013年7月12日金曜日

7月7日(日) ベルギー・Nijlen ケルメスレース

距        離: 117km (周回コース15周)
出走者数: 150名   
天        候: 快晴  
気    温: 28度
<結果>
窪木選手: 20名の先頭グループに加わり、最後は16名のゴールスプリントの末、6位入賞。
吉田選手: 3周目に単独で集団から離脱。4周目に降ろされました。 DNF
昨日よりも気温が上がり、風も殆ど無く、当地としては本格的な夏日でしたが湿度が低く、レース日和と言える天気だったため、150名が出走する大きなレースとなりました。
レースはスタート直後から高速の展開となり、1周目終了時点で20名の先頭グループが後続の大集団に20秒以上の差を付け、2周目には早くも50秒、その後も差を広げて行きました。
後続集団は、一定したペースで周回を重ねたため、レース中盤には逃げが決定的なものになるという単調な展開でした。
当地としては気温が高めだったにも拘わらず、完走者119名、この数字がメイン集団がいかに楽なペースで走っていたかを物語っています。(後半、少人数のグループが集団から抜け出すアタックを何回か仕掛けた程度)
窪木選手は、スタート直後から前に出る走りを心がけて良い位置に居たため、難なく20名の逃げに乗ることが出来ました。
そして、1周~2周目のラップは先頭で通過するなど、積極的に先頭を引き、先頭グループ牽引の大きな力になっていました。
前日に軽いギアを回す走りが中心となるクリテリウムを走っているので、今日は脚が良く回った様子です。
最後のゴール勝負において発生した落車に巻き込まれそうになりましたが、それをギリギリでかわし、6着でゴール。
ベルギーでの初戦において、立派な成績を出しました。
今日のレースは、コースの道幅も広く、舗装も良好、そして風も穏やかだったため、昨日のクリテリウムと同様にトラック選手向きの
レースだったと思います。 
吉田選手は、1周目に集団のほぼ最後部に下がってしまい、2周目からは最後尾で何とか集団に喰らい付いていましたが、3周目に単独で
集団から脱落。 そして、4周目に入る時点で降ろされてしまいました。
ベルギーのケルメスレースは、一般の交通を閉鎖しないでレースが開催されているため(レースが通過すると進行方向のみ、一般車両を
通している)、集団から離脱して復帰出来る見込みの無い選手は、即座に降ろされてしまいます。
吉田選手が早々に脱落してしまう原因は、昨日と同様にコーナーでの立ち上がりのダッシュ力不足にありますが、もう一つ、集団の中を
走れていない(走れない?)様に見受けられました。
日本のレースでは、少人数のグループが早々と構成されるパターンが多いため、大きな集団での高速走行に慣れていないと考えられます。
レースの数をこなして、集団走行の感覚を習得する必要があります。


2013年7月10日水曜日

7月6日(土) オランダ・Barendrecht クリテリウムレース

距   離: 100km (80周)
出走者数: 54名  
天   候: 晴れ 
気   温: 26度

<結果>
窪木選手:24名のグループに巧く乗って、21位、賞金獲得(30位まで賞金)。 中間の懸賞金も複数回取る事が出来ました。
吉田選手:スタート後、2周目で集団から脱落。 周回遅れを繰り返しながら走り続けましたが、レースが約3分の2に達した時点で降ろされました。(DNF)

春先から天候が不順で寒い日が続いていたのですが、突然夏がやって来ました。と言っても当地は湿度が日本よりも低めで、気温も30度を超えることは少なく、今日は快適な自転車レース日和となりました。
Barendrecht は、4コーナーで左回り(反時計方向)、しかも路面も大半が良好なアスファルト舗装なので、クリテリウムレースの経験が乏しい日本選手でも比較的簡単に走れるコースです。しかも、今日は風が殆どなく、初戦としては絶好のコンディションでした。
クリテリウムは、スタート直後から高速で展開するため、出来る限り前列でスタートする方が確実に有利となります。そのため、2名には早めにスタート地点に行き、出来る限り前でスタートする様に指示していたので、窪木、吉田両選手揃って最前列を確保。しかしながら、吉田選手は最初の1周目に早くも集団の後方に下がってしまい、2周目には集団から脱落。

簡単に脱落してしまった原因は、コーナーでの立ち上がりのスピードの違いにあった様子です。
コーナーリングは、(本人が言うには)問題無くこなせている様子ですが、コーナーを出たと所でのダッシュのパワーが不足しているため、全く付いていけなかったのです。
吉田選手は、日本では学生自転車競技連盟のクリテリウムシリーズ(神宮外苑など)に出場経験があり、日本国内ではまともに完走出来ているとの事。 しかし、今日は本場オランダのクリテリウムと日本の学生レベルのレースとの違いを思い知らされました。
窪木選手は、現在「全日本トラックナショナルチーム」の強化対象選手に選ばれているスピードタイプの選手なので、今日の様な4コーナーで高速な展開となるトラック選手向きのコースは、最初から集団の前方で余裕を持った展開をしていました。
前半からの始まったアタックにも殆ど全てに反応し、常に好位置を維持していたため、54周目に決まった24名の先頭グループに加わることが出来ました。
レースは、ラスト数周で4名がアタックし、さらにラスト1周で1名が集団から飛び出してそのままゴール。 窪木選手は6位以下を争うゴールスプリントの末、21位でフィニッシュしました。